似ているようで、守るものが違う
ELB(漏電遮断器)とMCCB(配線用遮断器)の違いを、プロが解説
分電盤やキュービクルの中に並ぶ「ブレーカー」。よく見ると、テストボタンが付いたものと、付いていないものがあります。この違いこそ、ELB(漏電遮断器)とMCCB(配線用遮断器)の違いです。MCCBは「過電流(使いすぎ・ショート)」から回路を守り、ELBはそれに加えて「漏電」も検知して感電や火災を防ぎます。似ているようで、守っている危険が違うのです。この記事では、電気設備の専門業者の立場から、ELBとMCCBの役割・仕組みの違い、どこにどちらを使うかの使い分け、ブレーカーが落ちたときの対処、そして点検の実務までを、わかりやすく解説します。
📋 目次
- ELBとMCCBの違い|早見表
- MCCB(配線用遮断器)とは|過電流を守る
- ELB(漏電遮断器)とは|漏電も検知する
- 一番の違いは「漏電を検知するか」
- どこにどちらを使う?使い分けの基準
- ブレーカーが落ちたら|見分け方と対処
- 点検・テストボタン・絶縁抵抗【実務】
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|2つの遮断器を正しく理解する
🔌ELBとMCCBの違い|早見表
<p>まずは、ELB(漏電遮断器)とMCCB(配線用遮断器)の違いを、一覧で確認しましょう。どちらも「異常を検知して回路を遮断する」機器ですが、検知する異常の種類が異なります。</p>
<div class="fig-wrap">
<div class="fig-title">── ELB と MCCB の違い 早見表 ──</div>
<table class="info-table">
<tr>
<th>項目</th>
<th class="center">MCCB(配線用遮断器)</th>
<th class="center">ELB(漏電遮断器)</th>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">主な役割</td>
<td class="center">過電流の遮断</td>
<td class="center">過電流+漏電の遮断</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">検知する異常</td>
<td class="center">過負荷・短絡(ショート)</td>
<td class="center">過負荷・短絡+漏電(地絡)</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">守る対象</td>
<td class="center">配線・機器(火災防止)</td>
<td class="center">配線・機器+人(感電防止)</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">テストボタン</td>
<td class="center">なし</td>
<td class="center">あり</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">別称</td>
<td class="center">ノーヒューズブレーカー等</td>
<td class="center">漏電ブレーカー・ELCB等</td>
</tr>
</table>
</div>
<h3 class="h3-title">見分け方は「テストボタン」</h3>
<p>実物で見分けるいちばん簡単な方法が、「テストボタン」の有無です。ELB(漏電遮断器)には、漏電検知機能が正常に働くかを確認するためのテストボタン(多くは黄色や緑色)が付いています。一方、MCCB(配線用遮断器)には、このテストボタンがありません。分電盤を見て、テストボタンがあればELB、なければMCCB、と覚えておくとよいでしょう。ブレーカーの基礎知識は<a href="https://saikidenki.com/2024/04/09/braker001/">ブレーカーの基礎</a>もあわせてご覧ください。</p>
<div class="info-box">
<strong>「MCCBの上位版がELB」というイメージ:</strong>ざっくり言えば、ELBはMCCBの機能(過電流の遮断)に、「漏電の検知」という機能を追加したものです。だから、ELBはMCCBの役割も兼ねています。この包含関係を押さえておくと、両者の違いがすっきり理解できます(詳しくは第4章)。
</div>
⚡MCCB(配線用遮断器)とは|過電流を守る
<p>MCCBは「Molded Case Circuit Breaker」の略で、日本語では「配線用遮断器」と呼ばれます。「ノーヒューズブレーカー(NFB)」という呼び方をされることもあります。その役割は、回路に流れる「過電流」を検知して、自動的に回路を遮断することです。</p>
<h3 class="h3-title">MCCBが守る2つの過電流</h3>
<div class="fail-grid">
<div class="fail-card">
<div class="fail-head">① 過負荷(使いすぎ)</div>
<div class="fail-body">許容量を超える電流が流れ続ける状態。多くの機器を同時に使うと起こります。放置すると配線が過熱し、火災の原因になります。</div>
<div class="fail-fix">MCCBが遮断して、配線の過熱・火災を防ぎます。</div>
</div>
<div class="fail-card">
<div class="fail-head">② 短絡(ショート)</div>
<div class="fail-body">配線が直接つながり、大電流が一気に流れる状態。機器の故障や被覆の損傷などで起こります。瞬時に危険な大電流が流れます。</div>
<div class="fail-fix">MCCBが瞬時に遮断して、被害の拡大を防ぎます。</div>
</div>
</div>
<p>つまり、MCCBは「電気の使いすぎ」や「ショート」といった、電流の異常から配線や機器を守るのが仕事です。電気火災を防ぐ、基本的で重要な役割を担っています。ただし、MCCBは「漏電」については検知しません。ここが、次に説明するELBとの決定的な違いです。電気設備の種類全般は<a href="https://saikidenki.com/2024/04/12/denkisetsubi-shurui001/">電気設備の種類</a>もご参照ください。</p>
<div class="info-box">
<strong>「MCB」との関係:</strong>住宅の分電盤では、分岐回路に「MCB」と呼ばれる小型の配線用遮断器が使われます。MCB(Miniature Circuit Breaker)は、家庭用の小型の配線用遮断器を指し、大きくはMCCBの仲間です。役割は同じく過電流の遮断で、規模や用途によって呼び分けられています。
</div>
<h3 class="h3-title">「定格電流」で選ぶ</h3>
<p>MCCB(配線用遮断器)には、「定格電流」という基準があります。これは「この電流までは正常に流せる」という値で、20A・30A・50Aなど、回路の容量に合わせて選びます。定格を超える過電流が流れると、遮断する仕組みです。定格が回路や配線の許容量に合っていないと、適切に保護できません。</p>
<p>たとえば、細い配線に大きな定格のブレーカーを付けると、配線が過熱してもブレーカーが落ちず、火災につながる恐れがあります。逆に、定格が小さすぎると、通常の使用でも頻繁に落ちて不便です。回路・配線の容量に合った定格を選ぶことが、安全と使い勝手の両立に欠かせません。この選定は専門的な知識を要するため、電気工事業者が行います。</p>
🛡️ELB(漏電遮断器)とは|漏電も検知する
<p>ELBは「Earth Leakage Breaker」の略で、日本語では「漏電遮断器」と呼ばれます。「漏電ブレーカー」「ELCB(Earth Leakage Circuit Breaker)」といった呼び方もされます。その最大の特徴は、MCCBと同じ過電流の遮断に加えて、「漏電」を検知して回路を遮断できることです。</p>
<h3 class="h3-title">「漏電」とは何か</h3>
<p>漏電とは、本来流れるべき電線以外の場所へ、電気が漏れ出してしまう状態です。電線の被覆の劣化や、機器の絶縁不良などで起こります。漏電した電気が、人が触れた金属や湿った場所を通って流れると、感電事故につながります。また、漏れた電流が発熱して、火災の原因になることもあります。</p>
<h3 class="h3-title">ELBが漏電を検知する仕組み</h3>
<p>ELBは、行きと帰りの電流のバランスを、内部の「ZCT(零相変流器)」という部品で常に監視しています。正常なら行きと帰りの電流は等しくなりますが、漏電が起きると、漏れた分だけ電流のバランスが崩れます。ELBはこの「差」を検知して、瞬時に回路を遮断し、感電や火災を防ぐのです。</p>
<div class="ok-box">
<strong>ELBは「人を守る」ブレーカー:</strong>MCCBが主に「配線・機器(=モノ)」を守るのに対し、ELBは漏電を検知することで「人(=感電)」も守ります。水気のある場所や、人が直接触れる機器で特に重要になるのが、このELBです。漏電の原因や調べ方は<a href="https://saikidenki.com/2024/12/05/%e6%bc%8f%e9%9b%bb%e3%81%ae%e8%aa%bf%e3%81%b9%e6%96%b9%e3%82%92%e5%be%b9%e5%ba%95%e8%a7%a3%e8%aa%ac%ef%bc%81%e5%ae%89%e5%85%a8%e5%af%be%e7%ad%96%e3%81%a8%e5%8e%9f%e5%9b%a0%e3%81%ae%e7%89%b9%e5%ae%9a/">漏電の調べ方</a>で詳しく解説しています。
</div>
<h3 class="h3-title">なぜ漏電は起こるのか</h3>
<p>漏電の原因を知っておくと、ELBの重要性がより理解できます。漏電は、次のような原因で起こります。どれも、身近に起こり得るものです。</p>
<ul class="checklist">
<li>
<span class="chk">!</span>
<span class="chk-body"><strong>配線・コードの劣化</strong><span>電線の被覆が経年で傷んだり、家具などで踏まれて損傷したりすると、そこから電気が漏れます。</span></span>
</li>
<li>
<span class="chk">!</span>
<span class="chk-body"><strong>機器の絶縁不良</strong><span>古い家電や、水がかかった機器は、内部の絶縁が劣化して漏電することがあります。</span></span>
</li>
<li>
<span class="chk">!</span>
<span class="chk-body"><strong>水濡れ・湿気</strong><span>水は電気を通すため、コンセントや機器が濡れると漏電・感電の危険が高まります。</span></span>
</li>
</ul>
<p>これらの漏電は、目に見えないうちに進行します。もし漏電した電気が、人が触れた金属や湿った床を通って大地へ流れれば、感電事故になります。ELBは、こうした「見えない漏電」を検知して瞬時に電気を止めることで、命を守っているのです。</p>
🎯一番の違いは「漏電を検知するか」
<p>ここまでを整理すると、ELBとMCCBの一番の違いは、はっきりしています。「漏電を検知するかどうか」です。MCCBは過電流だけ、ELBは過電流に加えて漏電も検知します。</p>
<div class="fig-wrap">
<div class="fig-title">── 検知する異常の範囲 ──</div>
<table class="info-table">
<tr>
<th>異常の種類</th>
<th class="center">MCCB</th>
<th class="center">ELB</th>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">過負荷(使いすぎ)</td>
<td class="center">検知する</td>
<td class="center">検知する</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">短絡(ショート)</td>
<td class="center">検知する</td>
<td class="center">検知する</td>
</tr>
<tr>
<td class="td-head">漏電(地絡)</td>
<td class="center">検知しない</td>
<td class="center">検知する</td>
</tr>
</table>
</div>
<p>この表からわかるように、ELBはMCCBの機能をすべて含んだうえで、さらに漏電検知を加えたものです。「それならすべてELBにすればいい」と思うかもしれませんが、ELBはMCCBより高価で、必ずしもすべての回路に必要なわけではありません。適材適所で使い分けるのが、コストと安全のバランスの取れた設計です(次章)。</p>
<div class="info-box">
<strong>漏電と絶縁は表裏一体:</strong>漏電は、電気設備の「絶縁」が劣化することで起こります。絶縁がしっかりしていれば漏電は起こりません。だからこそ、ELBによる遮断(もしもの備え)と、絶縁抵抗の測定(劣化の早期発見)は、両輪で電気の安全を支えています。絶縁抵抗の測定は<a href="https://saikidenki.com/2026/07/30/%e7%b5%b6%e7%b8%81%e6%8a%b5%e6%8a%97%e6%b8%ac%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%82%84%e3%82%8a%e6%96%b9%ef%bd%9c%e6%89%8b%e9%a0%86%e3%83%bb%e5%9f%ba%e6%ba%96%e5%80%a4%e3%83%bb%e6%b3%a8%e6%84%8f%e7%82%b9%e3%82%92/">絶縁抵抗測定のやり方</a>をご覧ください。
</div>
🔀どこにどちらを使う?使い分けの基準
<p>ELBとMCCBは、設置する場所や機器の性質によって使い分けます。基本的な考え方は、「感電のリスクが高い場所にはELB」です。</p>
<h3 class="h3-title">ELBを使うべき場所</h3>
<ul class="checklist">
<li>
<span class="chk">✓</span>
<span class="chk-body"><strong>水気・湿気のある場所</strong><span>キッチン・洗面所・浴室・屋外など。水は電気を通しやすく、漏電・感電のリスクが高い場所です。</span></span>
</li>
<li>
<span class="chk">✓</span>
<span class="chk-body"><strong>人が直接触れる機器</strong><span>洗濯機・電子レンジ・エアコンなど、金属部に触れる可能性のある機器の回路。</span></span>
</li>
<li>
<span class="chk">✓</span>
<span class="chk-body"><strong>屋外のコンセント・機器</strong><span>雨や湿気にさらされる屋外は、漏電の危険が高まります。</span></span>
</li>
</ul>
<p>一方、乾燥した屋内の照明回路など、感電リスクが比較的低い回路には、MCCB(またはMCB)が使われることがあります。ただし、安全性を重視して、主要な回路にELBを採用する設計も広く行われています。どこにどちらを使うかは、電気設備技術基準や内線規程などのルールに基づいて判断されます。</p>
<div class="warn-box">
<strong>使い分けは専門的な判断:</strong>「この回路にはELBが必要か、MCCBでよいか」の判断は、法令やルール、設置環境をふまえた専門的なものです。特に、漏電遮断器の設置が義務づけられる場所もあります。分電盤の設計・改修は、有資格の電気工事業者に任せるのが確実です。自己判断でブレーカーを交換・変更するのは避けましょう。
</div>
<h3 class="h3-title">ELBの「感度電流」も大切</h3>
<p>ELB(漏電遮断器)には、「どれくらいの漏れ電流で作動するか」という「感度電流(定格感度電流)」があります。一般的な住宅などでは、人の安全を守るため、比較的感度の高いタイプ(小さな漏電でも作動する)が使われます。用途や場所によって、適切な感度電流のELBを選ぶ必要があります。</p>
<p>感度が高すぎると、わずかな漏れ電流でも作動して頻繁に落ちてしまい、逆に感度が低すぎると、いざというときに人を守れません。設置場所の性質に合った感度電流を選ぶことも、ELBを正しく機能させるための重要なポイントです。この選定も、専門的な知識をもった電気工事業者が行います。</p>
🏠ブレーカーが落ちたら|見分け方と対処
<p>ここは、家庭でも役立つ実用的な話です。ブレーカーが落ちたとき、「どのブレーカーが」「なぜ落ちたか」がわかると、原因の切り分けができます。分電盤のブレーカーは、大きく3種類あります。</p>
<div class="three-cols">
<div class="col-card">
<div class="num">1</div>
<h4>アンペアブレーカー</h4>
<p>契約容量を超えて使うと落ちる。家全体が停電(契約により無い場合も)。</p>
</div>
<div class="col-card">
<div class="num">2</div>
<h4>漏電ブレーカー(ELB)</h4>
<p>漏電を検知すると落ちる。テストボタン付き。家全体が停電。</p>
</div>
<div class="col-card">
<div class="num">3</div>
<h4>安全ブレーカー(分岐)</h4>
<p>その回路の使いすぎ・ショートで落ちる。落ちた部屋だけ停電。</p>
</div>
</div>
<h3 class="h3-title">漏電ブレーカーが落ちたときは要注意</h3>
<p>分岐の安全ブレーカーが落ちた場合は、その回路の使いすぎが原因のことが多く、使用を減らして入れ直せば復旧します。しかし、「漏電ブレーカー(ELB)」が落ちた場合は、漏電の可能性があるため注意が必要です。どこかの機器や配線で漏電が起きているサインかもしれません。</p>
<div class="danger-box">
<strong>漏電ブレーカーが繰り返し落ちるときは:</strong>漏電ブレーカーが落ちて、入れ直してもすぐまた落ちる場合は、どこかで漏電している可能性が高い状態です。無理に使い続けると、感電や火災の危険があります。原因の特定と修理は、電気工事の専門業者に依頼してください。ブレーカーの接点の劣化などが原因のこともあります。ブレーカーの接点については<a href="https://saikidenki.com/2024/09/06/breaker-contact/">ブレーカーの接点</a>もご参照ください。
</div>
<h3 class="h3-title">漏電した回路を特定する手順</h3>
<p>漏電ブレーカーが落ちたとき、どの回路が原因かを自分である程度切り分けることができます。落ち着いて、次の手順で確認してみましょう。</p>
<div class="step-flow">
<div class="step-item">
<div class="step-num">1</div>
<div class="step-body">
<h4>分岐ブレーカーをすべて切る</h4>
<p>まず、分電盤の分岐(安全)ブレーカーを、すべて「切」にします。</p>
</div>
</div>
<div class="step-item">
<div class="step-num">2</div>
<div class="step-body">
<h4>漏電ブレーカーを入れる</h4>
<p>次に、落ちていた漏電ブレーカーを「入」に戻します。分岐が全部切れているので、この時点では落ちません。</p>
</div>
</div>
<div class="step-item">
<div class="step-num">3</div>
<div class="step-body">
<h4>分岐を一つずつ入れる</h4>
<p>分岐ブレーカーを一つずつ入れていきます。ある分岐を入れた瞬間に漏電ブレーカーが再び落ちたら、その回路が漏電の原因です。</p>
<div class="step-note">原因の回路が分かったら、そこは切ったままにして、業者に相談を。</div>
</div>
</div>
</div>
<p>原因の回路を特定できても、その先の修理(配線や機器の交換)は、電気工事の資格が必要な作業です。特定までを自分で行い、修理はプロに任せる、という切り分けが安全です。</p>
📏点検・テストボタン・絶縁抵抗【実務】
<p>ここからは、電気設備業者としての実務的な視点です。ELB・MCCBは、設置して終わりではなく、正常に働くかを定期的に確認することが大切です。</p>
<h3 class="h3-title">ELBのテストボタンで動作確認</h3>
<p>ELB(漏電遮断器)には、漏電検知が正常に働くかを確認するための「テストボタン」が付いています。このボタンを押すと、擬似的に漏電の状態を作り、ELBが正しく作動する(レバーが落ちる)かを確認できます。いざ本当に漏電したとき、確実に作動するように、定期的なテストが推奨されています。</p>
<div class="step-flow">
<div class="step-item">
<div class="step-num">1</div>
<div class="step-body">
<h4>テストボタンを押す</h4>
<p>ELBのテストボタンを押します。正常なら、レバーが「切」の位置に落ちます。</p>
<div class="step-note">作動しない場合は、ELBの故障が疑われます。</div>
</div>
</div>
<div class="step-item">
<div class="step-num">2</div>
<div class="step-body">
<h4>レバーを戻して復帰</h4>
<p>確認できたら、レバーを「入」に戻します。これで通常の状態に復帰します。</p>
</div>
</div>
<div class="step-item">
<div class="step-num">3</div>
<div class="step-body">
<h4>作動しなければ点検を</h4>
<p>テストしても作動しない場合は、ELBの交換が必要な可能性があります。業者に点検を依頼します。</p>
</div>
</div>
</div>
<h3 class="h3-title">絶縁抵抗の測定で「漏電の芽」を摘む</h3>
<p>ELBは「漏電が起きたときに遮断する」機器ですが、そもそも漏電を起こさないようにするのが理想です。そのために行うのが、絶縁抵抗の測定です。絶縁抵抗を定期的に測ることで、絶縁の劣化(=漏電の芽)を早期に発見し、大きな事故になる前に対処できます。ELBによる遮断と、絶縁抵抗測定による予防は、セットで電気の安全を守ります。</p>
<div class="ok-box">
<strong>点検はプロの保守点検で:</strong>キュービクルを持つ事業所では、電気主任技術者の管理のもと、定期的な保守点検が行われます。その中で、遮断器の動作確認や絶縁抵抗の測定が実施されます。ブレーカーが正しく働くかは、電気の安全の要。定期点検で確実に確認しておくことが大切です。点検については<a href="https://saikidenki.com/2023/09/20/denkisetsubi_hoshutenken01/">電気設備の保守点検</a>、高圧設備は<a href="https://saikidenki.com/2025/07/22/%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%93%e3%82%af%e3%83%ab%e3%81%ae%e5%9f%ba%e7%a4%8e%e7%9f%a5%e8%ad%98%ef%bd%9c%e9%9b%bb%e6%b0%97%e8%a8%ad%e5%82%99%e7%ae%a1%e7%90%86%e8%80%85%e3%81%8c%e7%9f%a5%e3%81%a3/">キュービクルの基礎知識</a>もご覧ください。
</div>
分電盤・漏電の点検は斉木電気設備へ
「漏電ブレーカーがよく落ちる」「分電盤が古いので点検・交換したい」——ブレーカーや漏電の点検・工事は、電気設備のプロにお任せください。家庭からビル・工場・店舗まで、安全な電気設備をサポートします。電気設備を相談する
❓よくある質問(FAQ)
<h3 class="h3-title">Q. ELBとMCCBの違いを一言でいうと?</h3>
<p>MCCBは「過電流(使いすぎ・ショート)」だけを検知して遮断し、ELBはそれに加えて「漏電」も検知して遮断します。MCCBが主にモノ(配線・機器)を守るのに対し、ELBは漏電を検知することで人(感電)も守る、と覚えるとわかりやすいです。</p>
<h3 class="h3-title">Q. MCB・ELCBとは何ですか?MCCB・ELBと違う?</h3>
<p>MCB(Miniature Circuit Breaker)は、住宅などで使う小型の配線用遮断器で、大きくはMCCBの仲間です。ELCB(Earth Leakage Circuit Breaker)は、ELBと同じ漏電遮断器を指す呼び方です。呼び名は複数ありますが、「過電流だけか、漏電も検知するか」で整理すれば混乱しません。</p>
<h3 class="h3-title">Q. 漏電ブレーカーが落ちました。どうすれば?</h3>
<p>まず、どの機器で漏電しているかを切り分けます。分岐ブレーカーを一度すべて切り、漏電ブレーカーを入れてから、分岐を一つずつ入れていくと、入れた瞬間に再び落ちる回路が原因です。特定できたら、その回路の使用を止め、専門業者に点検を依頼してください。</p>
<h3 class="h3-title">Q. すべてをELBにすればより安全ですか?</h3>
<p>安全性は高まりますが、ELBはMCCBより高価で、すべての回路に必要とは限りません。感電リスクの高い場所(水気・人が触れる機器)にELB、そうでない回路にMCCB、と適材適所で使い分けるのが、コストと安全のバランスの取れた設計です。</p>
<h3 class="h3-title">Q. テストボタンはどのくらいの頻度で押すべき?</h3>
<p>メーカーは、定期的な動作確認を推奨しています。月に1回程度を目安に押して、正常に作動するかを確認するとよいでしょう。テストしても作動しない場合は、漏電時に働かない恐れがあるため、早めに点検・交換を依頼してください。</p>
📝まとめ|2つの遮断器を正しく理解する
<p>ELB(漏電遮断器)とMCCB(配線用遮断器)は、どちらも異常を検知して回路を遮断する、電気の安全を守る機器です。違いは、検知する異常の範囲。MCCBは過電流(過負荷・短絡)だけを、ELBはそれに加えて漏電も検知します。ELBはMCCBの機能を含んだうえで、漏電検知を追加したもの、と理解すればすっきりします。</p>
<p>見分け方は「テストボタン」の有無。ELBには漏電検知を確認するテストボタンが付いています。使い分けは「感電リスクの高い場所にELB」が基本で、水気のある場所や人が触れる機器にはELBが使われます。そして、ELBのテストボタンによる動作確認と、絶縁抵抗の測定による漏電予防は、電気の安全を支える両輪です。分電盤やブレーカーのことで不安があれば、無理に自己判断せず、電気設備の専門業者に相談しましょう。</p>
<div class="summary-box">
<h3>この記事のポイント</h3>
<ul>
<li>MCCB=過電流(過負荷・短絡)を遮断。主に配線・機器を守る</li>
<li>ELB=過電流に加えて漏電も検知。人(感電)も守る</li>
<li>ELBはMCCBの機能を包含。見分け方は「テストボタン」の有無</li>
<li>使い分けは「感電リスクの高い場所(水気・人が触れる機器)にELB」</li>
<li>漏電ブレーカーが繰り返し落ちるときは漏電の疑い。使用中止して点検を</li>
<li>ELBのテスト動作確認と絶縁抵抗測定は、電気安全の両輪</li>
</ul>
</div>
<div class="notice-footer">
※本記事はELB(漏電遮断器)とMCCB(配線用遮断器)の違いに関する一般的な解説です。呼称(MCB・ELCB・NFB等)や仕様は、メーカー・規格により異なる場合があります。ブレーカーの選定・使い分けは、電気設備技術基準・内線規程等の関連法令・規程に基づきます。分電盤・ブレーカーの交換・改修、漏電の調査は、有資格の電気工事業者・電気主任技術者にご依頼ください。漏電ブレーカーが作動する・繰り返し落ちる場合は、使用を控えて専門業者にご相談ください。
</div>